苓州屋のこだわり

苓州屋のこだわり

ほんとうに
美味しいものを

天草で食べる食事が美味しいのは、素材の良さはもちろんですが、それが収穫され、生産者から食卓に届く時間がかなり短縮できるからだと常々感じています。ほんとうに美味しいものを美味しい時に食べる。
だから可能であれば、天草を訪れ、魚、肉、野菜、たくさんの天草の美味しいものを食べてみてほしいと思います。

天草のそば

天草でそば屋をはじめるにあたり、地元産のそばを使いたいと思っていました。
当時、いくらか生産者の方はいらっしゃいましたが、店で消費する分には足りず、店主の地元、宮地岳町の農家さんにそば栽培をお願いしました。
今も年間を通じて100%天草産のそばをご提供することはまだ難しいのですが、宮地岳の地に白いそばの花が咲いたら、もう少しで新そばが食べられるのだなと思っていただけるとうれしい限りです。
そして天草の他の地域の農家さんのご協力も得ながら、生産者さん達の顔の見える安心して食べられるそばを、ご提供できるよう頑張りたいと思っています。

天草のそば

そば屋の四立て

そば屋の三立ては「挽き立て」「打ち立て」「茹で立て」です。
精米したばかりの米が美味しいように、そばも挽き立てが美味しい。熱に弱いそばは大量生産のそば製粉機で一度に挽くよりも、少しずつ石臼で挽いた方が風味が損なわれません。
苓州屋は開業当初から石臼挽きにこだわり、工房では毎日石臼が回っています。
この挽き立てのそばを昼の分は朝から、夜の分は夕方に打ち、茹で立てをお客様にお出しするようにしています。
これに「獲れたて」を加えた四立てを目指して農家さんと共に励んでいます。

そば屋の四立て

日本一の生産量、牛深の節

牛深地区では、豊富に水揚げされる魚を活かし、サバ、イワシ、ソウダガツオなど、カツオ以外の魚から作られる、雑節づくりがさかんに行われています。
2019年に行われた第24回全国青年・女性漁業者交流大会(地域活性化部門)で、天草漁協牛深総合支所・加工部会の雑節づくりの取り組み発表「日本のうまみの隠し味『牛深の節』~牛深ハイヤ節と異なるもう一つの節~」が評価され、水産庁長官賞を受賞しました。
苓州屋は当開業当初から鹿児島県の鰹の本枯れ節を中心に出汁をとってきましたが、2019年、地元の隠れた名品を使いたいと、牛深の節でとった出汁に変えました。
数種類の節をブレンドすることで、やさしい旨みの出汁になったと思います。

日本一の生産量、牛深の節

天草うに蕎麦

天草近海には「うに」のエサである栄養豊富な海藻がたくさんあり、その海藻を食べて育った天草の「うに」は甘みがあって濃厚、そして保存料を一切使わない為まったく臭みのないものをご提供しています。
春の「ムラサキウニ」(3月~5月)、夏の「赤ウニ」(7月~10月)の2シーズンでご賞味いただけます。
苓州屋の名物ともいえる『うに蕎麦』は、冷たいそばの上に生うにをのせ、トゲに見立てた海苔をうにのまわりにトッピング。
はじめは何もつけずに、次は天然塩で、そして最後にそばつゆをぶっかけて豪快に。
3つの食べ方で「うに」をご堪能いただいております。

天草うに蕎麦

天草大王と鴨

天草大王は2000年に復元され、今や全国区となった日本最大級の地鶏です。
良質な肉質と濃厚な旨みは、身だけでなく鶏ガラからとれるダシまで絶品です。
苓州屋の天草大王は生産者さんから直接新鮮なものを仕入れています。
開業当時からのメニューである『天草大王のつけそば』や人気メニューの『天草大王の地鶏おろし』など天草大王を使った料理は島外からのお客様にも大変喜ばれています。
そして江戸時代からそばと同時に親しまれてきた鴨。
当店の鴨は食べやすく、臭みのない脂ののったものを厳選していますので、鴨が苦手、という方からも美味しいと好評です。

天草大王と鴨

地産地消

天草と言えば「魚」。鯛、カンパチ、ブリ、イワシなどの豊富な種類の魚の他、車海老や伊勢エビ、緋扇貝などの魚介類の養殖も盛んにおこなわれています。
また、肉なら天草大王をはじめ、天草梅肉ポークなどの豚、天草黒牛など昨今数多くのブランド食材が注目されており、良質の食材には事欠きません。
これらの食材は天草の宝です。
地元で手に入るものは地元のものを使う。便利なものは昨今あふれていますが、出来る限り生産者の顔が見えるものを、添加物などを使わず、手作りでご提供したいと思っています。

地産地消

「こだわり」をあげるつもりでしたが、多くが「天草自慢」になってしまいました(笑)
でもこれらの世界に誇れる天草の食材を使うことこそが『苓州屋のこだわり』です。

店主敬白